東京女性財団のトンデモパンフ『GENDER FREE』を今こそ笑う

2007年3月2日 - 9:15 AM by admin

日本において「ジェンダーフリー」という言葉が広まるきっかけとなった東京女性財団編のパンフレット『GENDER FREE』。山口智美さんによってこのパンフの著者らがバーバラ・ヒューストンの論文の趣旨を180度誤読していたことが暴露されて以来、保守派だけでなくフェミニストから見てもトンデモ文献と化してしまったけれど、実際読むとそんなことはどうでもよく思えるほどぶっ飛んだ内容があって読めば読むほど頭がクラクラしてくる。ずっと封印してきたけれど、現在スタンダードな「ジェンダーフリー」はもはやこのパンフのものとは全然違うモノなのでイデオロギー的な批判や擁護はもはや意味がないと判断し、当時のバカ学者のトンデモぶりを示す貴重な歴史的資料として笑うことにします。 Read the rest of this entry »

無駄エントリ:小谷野敦著『若者とフェミに媚びる文化人』とあそぼう

2007年3月1日 - 1:29 PM by admin

さて、前回のエントリでは小谷野敦『すばらしき愚民社会』の文庫版加筆部分に書かれたわたしへの「悪口」(批判とは呼べない)を扱ったけれど、今回はおまけとして予告通り同じ「若者とフェミに媚びる文化人」の章から、笑える部分をピックアップして紹介していくことにする。もちろん若者論や文化人論は専門じゃないので、フェミ関係が中心。ためになる内容はそんなにない無駄エントリだけど、小谷野ってこんなにデビューボ度高かったのかとあらためて確認したい人は読んでください。 Read the rest of this entry »

小谷野敦『すばらしき愚民社会』文庫版加筆部に見る「ニセ科学」的心情

2007年2月28日 - 3:33 PM by admin

以前このブログで議論(と言えるのかどうか分からんが)の相手として登場した小谷野敦氏(ここここを参照)が、最近文庫化された『すばらしき愚民社会』の加筆部分でその議論に関連してわたしの悪口を言っていると chiki さんに教えてもらったので、早速取り寄せた。本当は田中玲さんの『トランスジェンダー・フェミニズム』や伏見憲明さんの『欲望問題』の感想を先に書くべきだと思いつつ、旅行から帰ってきたばかりで疲れているのであまり頭を使わなくてもいい小谷野さんの相手を先にしておく。 Read the rest of this entry »

松沢呉一氏の「ジェンダーレス教育論」は典型的なジェンフリ論

2007年2月11日 - 6:13 PM by admin

推進派も反対派も最近めっきり静かになったジェンダーフリー教育論争に、松沢呉一さんがポット出版のサイトに寄稿した文章で参入してきた。松沢氏は伏見憲明氏の近著『欲望問題』に触発されてようやくジェンダーフリー論争における自分の立場に整理がついたらしい。『欲望問題』の方は「200ページもないのに1500円って高いなぁ」と思いつつ現在取り寄せ中なので後々取り上げるとして、今回は松沢さんの主張について。 Read the rest of this entry »

八木秀次だけではない!外国人の邦訳本に付けられたデビューボな解説

2007年1月23日 - 11:28 PM by admin

昨年わたしが週刊金曜日に寄稿した記事『悲劇の意味をすり替えたバックラッシュ勢力』では、ジョン・コラピントが書いたノンフィクション『ブレンダと呼ばれた少年』の日本語版がジェンダーフリーバッシングの高まりとともに扶桑社によって復刊された際、八木秀次氏による10ページ「解説」が付け加えられたが、その内容が著者であるコラピントの意図や思想に逆行するものであることを報告した。 Read the rest of this entry »

セクシュアルマイノリティのDV被害者救済の「求め方」

2007年1月22日 - 7:03 AM by admin

以前別ブログの *minx* [macska dot org in exile] で取り上げたように、わたしがサイトに書いたドメスティックバイオレンス(DV)の定義、『表面上「親密」な人間関係において、一方のパートナーが継続して他方をコントロールするパターン。またそのパターンを作り出し、維持するための仕組み。』がいろいろなところで紹介されているのだけれど、最近 id:nodada さん(ブログ「腐男子じゃないけど、ゲイじゃない」)のエントリ「げいざぱんぬーすでDV。」という、わたしの専門にかなり近い話に関連して取り上げられたので、それに対するコメント。 Read the rest of this entry »

バラック・オバマ議員及び米大統領選挙関連エントリ

2007年1月21日 - 11:01 PM by admin

最近日本でも大統領候補の一人とされるバラック・オバマ上院議員についての報道が多くなり、それはそれでいいんだけれど、日本語で「オバマ」を検索するとわたしが2年以上も前に書いた記事がかなり上位に来るということに気付いた。それが古い記事と気付かずにコメントする人もいるようだし、オバマについて書いたもっと新しい記事が上位にヒットしないのも癪なので、以下に関連記事を全部トラックしておきます。また、オバマ関連記事にはトラックバックをしておくので、それらからこっちにも来られるはず。将来関連記事を書いたら、またここに付け足す予定。 Read the rest of this entry »

「日本将棋連盟から女流棋士会が独立」報道を巡って

2006年12月26日 - 6:30 PM by admin

bruckner05 さんのエントリ「女流棋士会独立に見る脳の男女差/ジェンダーフリーを放棄した AERA」を読む。このエントリ自体、産経新聞12月2日号の記事「将棋の女流棋士が独立、新法人発足へ」と AERA 12月18日号に掲載された「女流棋士会 独立示す男女の『脳』力」という記事を紹介し、コメントしているものだ。タイトルの通り、どちらも日本将棋連盟の下部組織と位置づけられていた女流棋士会が独立したことに関連して、男女の性差について扱った文章だ。 Read the rest of this entry »

2008年米大統領選挙に向けて、当たらない予測(というか希望)

2006年12月23日 - 1:29 AM by admin

アクセス記録を調べていて、ここのところ「バラック・オバマ」(上院議員=民主党・イリノイ州)で検索してこのブログにたどりついた人が非常に多いことに気付いたので(そういえば数週間前に米国の週刊情報誌が一斉にオバマ特集をしていたので、それを読んだ日本人記者がマネしたんだろうか)、期待されているかもしれない大統領選挙の話題。ひびのまことさんいわく、わたしの予想は外れるらしいので(というか、こうなって欲しい、という期待がかなり混じっているからだけど)、あんまり信じないように。 Read the rest of this entry »

「日本人中流階級フェミニスト」の自画自賛/上野千鶴子氏『We』インタビュー

2006年12月17日 - 9:15 PM by admin

今回は雑誌『くらしと教育をつなぐWe』8/9月号掲載の上野千鶴子さんインタビュー「生きるためには思想がいる」を取り上げる。この雑誌は、『バックラッシュ!』掲載インタビューをきっかけに上野千鶴子さんとメールのやり取りをしてた時に、彼女から「自分のフェミニズムへのスタンスが分かる」として送っていただいたもの(ありがとうございました)。タイトルから分かる通り、このインタビューは上野さんが今年発表した『生き延びるための思想』をもととしているのだけれど、わたしはこの本はパラパラと一度見た事があるだけなのでインタビュー単体としてコメントする。 Read the rest of this entry »