『レミーのおいしいレストラン』の場合/「ゲイな映画」と「クィアな映画」のあいだ
2008/03/21 金曜日 - 10:40:02 by admin「子ども向け劇場アニメが描く『マルチチュード的革命』」エントリでは、ジュディス・ハルバースタムの講演を要約するかたちで彼女が言うところの「ピクサーヴォルト」について解説した。その中で、ピクサーヴォルトに当てはまらない映画として『Mr. インクレディブル』は復古主義的な映画だという指摘を紹介した。しかし『Mr. インクレディブル』は「本来の自分」を隠して生きることを強いられたマイノリティが自分を肯定する映画なのではないかという評価もある。今回はそのあたりを「クィアな映画」と「ゲイな映画」という区分によって再解釈するとともに、ピクサーの最新作『レミーのおいしいレストラン』についても分析してみたい。