economicsArchive for the Category

自動車業界ビッグスリーの救済論議は、ニューディール完成への契機に

2008/11/16 日曜日 - 23:11:01 by admin

前エントリ「2008年米国大統領選挙を一応ふりかえっておく」でちらっと触れた自動車業界救済の話の続き。どうやらオバマが就任するまでGMが持たないということで、議会で救済が議論されているのだけれど、これこそ本当に旧来政治のやり方で嫌な感じ。この件については、わたしは西部出身の共和党議員の意見に基本的に賛成。自動車会社の経営が行き詰まったなら、多数の航空会社が行き詰まった時と同じくチャプター11(連邦倒産法第11章)に従って、事業を続けながら再建させればいい。

DV研究×行動経済学−−ドメスティック・バイオレンス被害者が加害者の元に戻る理由

2008/09/27 土曜日 - 16:29:14 by admin

リチャード・セイラーとキャス・サンスティーンによる『Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness』の関連ブログ経由で、ブラウン大学経済学部の Anna Aizer と Pedro Dal Bó による「Love, Hate and Murder: Commitment Devices in Violent Relationships」という論文を知る。行動経済学とドメスティックバイオレンス(DV)を結びつけて論じる内容となれば、わたしが紹介しなくて誰がする(いやしない、反語)、ということで、ここに紹介してみる。結論に必ずしも納得しているわけではないけど、興味深いしDV研究で取り上げる価値は十分にあると思う。

バラック・オバマ陣営の最高経済顧問オースタン・グールズビー講演要旨/金融危機問題

2008/09/26 金曜日 - 17:50:02 by admin

ここに掲載するのは、9月25日にリード・カレッジ(オレゴン州ポートランド)で行なわれたオースタン・グールズビー(シカゴ大学経済学部)の講演でわたしが取ったメモの内容です。言っている内容はそこらの経済解説記事とそれほど変わらないけれども、グールズビーが大統領候補のバラック・オバマ上院議員の最高経済顧問であることを踏まえ、「かれが」一般市民に向かってこういう説明をしている、という意味で情報としての価値があると思い、そのまま掲載します。講演後のQ&Aもあります。

アファーマティヴアクションを巡る倒錯した非難/苺畑カカシさんへ3

2008/02/25 月曜日 - 01:18:57 by admin

前回苺畑カカシさんがちょっとはまともに議論するようになったと書いたのはわたしの勘違いだった。たまたま前回そのように見えただけで、今回の再反論を見ると堂々と事実に反することを書いておきながら、そしてそれが間違いだったと後になって認めながら、「事実と違う」と書いたわたしの批判が「不誠実」だと言い出したのだ。もう放っておけという外野の声もひしひしと感じつつ、彼女の倒錯した主張には一応反論しておく。

自由市場は「統計型差別」を解決できるのか/苺畑カカシさんへ2

2008/02/24 日曜日 - 17:52:10 by admin

昨日書いたエントリへの返答を苺畑カカシさんからいただいた。わたしは彼女のブログを定期的にチェックしているわけではないので前回自分について書かれていることにしばらく気付かなかったのだけれど、カカシさんは即座に反応してくださったようだ。内容を読むと、これまでに比べて多少まともな議論になっているようで、今後もその調子でお願いしたいところだ。

市場が解決できない統計型差別と「負のインセンティヴ・スパイラル」/苺畑カカシさんへのお返事

2008/02/22 金曜日 - 05:28:42 by admin

過去エントリ「わたしは左翼であるのかないのか、あるいは経済学をこのブログで取り上げる理由」を読んだ苺畑カカシさんが、わたしが自分の政治姿勢をきちんと説明していないと詰問している。彼女との過去のやり取りから考えて、わたしがどう説明したところで彼女を満足させることはとてもできないように思うのだけれど、他に同じような疑問を持っている人はいるかもしれないのでできる限り応えてみたい。

わたしは左翼であるのかないのか、あるいは経済学をこのブログで取り上げる理由

2008/01/29 火曜日 - 01:16:15 by admin

最近、このブログのコメント欄や別ブログの方でちょっとくだらない議論をいくつかやってしまったのだけれど、その中でわたしのことを「左翼」と決めつける人がいたり、また別の人が「左翼とは思わない」と書いたりと、わたしの政治姿勢そのものが議題となった。また、どちらのブログにおいても経済学に関連した話題を取り上げることが最近増えており、なぜフェミニズムやセクシュアリティなど社会的公正の問題を中心的に扱っているブログにこうして経済学の話が頻出するのかと疑問に思っている人もいるのではないかと思う。

街頭買春エントリへの追記:経済学+エスノグラフィーの複合技がこんなにすごいとは

2008/01/14 月曜日 - 00:04:42 by admin

「レヴィット&ヴェンカテッシュの『街頭売春の経済学』報告」への追加パート2。同エントリのコメント欄でcrafty さんから簡単な質問があったのだけれど、それに関連して少し書き足したいことがあったのと、それ以外の部分で追加したいことがあったので、ここに載せておきます。

レヴィット&ヴェンカテッシュの「街頭売春の経済学」報告

2008/01/12 土曜日 - 15:59:23 by admin

『ヤバい経済学』でも紹介された研究においてシカゴの麻薬ギャングのビジネスモデルを分析した経済学者スティーブン・レヴィットとスディール・ヴェンカテッシュのコンビが、こんどは先週開かれた Allied Social Science Associations コンファレンスでシカゴにおける街頭売春の分析を発表した様子。

経済学本ブームを生んだ『ヤバい経済学』類書ガイド

2007/10/31 水曜日 - 18:38:26 by admin

数年前にレヴィット&ダブナー『ヤバい経済学』が出版されて以来、経済学界隈ではちょっとした類書出版ブームが起きている。それぞれ、日常のちょっとした疑問に応えてくれたり、一般常識を覆すような指摘があったりさまざまで、なかなか面白い。というわけで、今回はそれら類書をまとめて紹介&比較。