クリントン自叙伝にNYT名物書評者の洗礼、というハナシ

2004年6月22日 - 11:18 PM by admin

CNET Japanの記事「クリントン前大統領の自叙伝、ウェブ上でも人気が過熱」から:

だが、ほかの評者はここまで甘くない。The New York Times紙のレビューでは同書を「感傷的で独り善がり、そして眠くなるほど切れ味が悪い」と評している。「A Pastiche of a Presidency(大統領のモノマネ)」というタイトルのこのコラムは、米国時間20日に掲載された後、ウェブ全体に幅広く転載された。

「Pastiche」というのは単なる「モノマネ」じゃなくて「いろいろな所から借りてきたモノを混ぜ合わせたモノ」だから、レッシグ的にはOKじゃないの?、という感想はさておき、このNew York Timesの書評 (06/10/2004) は確かにムチャクチャ厳しい。評者のミチコ・カクタニという人はピュリツァー賞も受賞した有名書評者なんだけど、わたしの知る限り罵倒書評ばかりたくさん書いているような気がする(まぁ彼女に絶賛された本だってあるんだろうけど)。 Read the rest of this entry »

ごめんなさい、言い過ぎました

2004年6月21日 - 11:51 PM by admin

「世界キリスト教情報」が「米市民的自由連合(ACLU)のメンバーがロサンゼルス市の市章シールに十字架があるのを発見した。[…]ACLUは違憲だとして、十字架の消去を求め訴えている」と報じた件について、「そもそもロスアンヘレス(英語読みでロスアンゼルス)市章に十字架なんて描かれていない!」としてウソと断じたけれど、わたしの間違いでした。というか、「世界キリスト教情報」の記事に間違いがあるのは事実だけれど、全くのウソでもなかったの。「いくらなんでも、そこまでわざとらしいウソつくかなぁ」と思って再度チェックしたところ、ロスアンヘレスのシンボルから十字架の削除を巡る騒動は確かに起きているんだけれど、問題となっているのはロスアンヘレス市の市章じゃなくて、ロスアンヘレス郡の郡章だったのね。 Read the rest of this entry »

ウソだらけの「世界キリスト教情報」記事

- 5:44 AM by admin

12日に載せた「ブッシュ大統領が法王に『お願い』だとか」の記事くれに関連して Yoko さんが面白いコメントを寄せてくれたので、それに便乗。

政教分離といえば、最新の「世界キリスト教情報」6/21号に載ってた
http://cjcskj.exblog.jp/m2004-06-01/#488943
「米国で都市のシンボル「市章」のキリスト教色が問題化」には大笑いしました。
たしかに、シンボルはともかく、地名はどうしようもないわなあ。。。

見ました。面白いですねぇ。 Read the rest of this entry »

レズビアンの(ほとんど)いないダイク・マーチ

2004年6月20日 - 7:52 AM by admin

ダイク・マーチ@ポートランドに行って来た。ダイク・マーチというのは文字通りゲイ・コミュニティ及び一般社会におけるレズビアン(ダイク)たちの地位向上を目指して行われる行進で、1993年にニューヨークで Lesbian Avengers という団体が道路通行許可も得ずに2万人の女性を集めたのが最初。ポートランドのダイク・マーチも地元の Lesbian Avengers の支部が毎年プライド・パレードの前日に実施していて、600〜800人程度が参加している。わたしは例年同じ時期に行われる全米女性学協会の大会に出かけているので参加できないのだけれど、今年は学会の方をスキップしたおかげで久々に参加できた。 Read the rest of this entry »

ムーア vs. ブラッドベリ論争に新事実?

2004年6月19日 - 8:16 PM by admin

マイケル・ムーアの話題作「Fahrenheit 9/11」の公開を前にして、元ネタとなった「Fahrenheit 451」著者の大SF作家レイ・ブラッドベリが不満を言っている、という話があって、そりゃ不満かも知れないけれどブラッドベリほど有名な作家の作品の名前が転用されても仕方がないだろうと思っていたのですが、最新のAPの記事にいくつか新しいディテールが。 Read the rest of this entry »

お国ネタ?

- 2:26 PM by admin

どうでもいい記事だけど、CNN.co.jpから:

米ミズーリ州のボブ・ホールデン州知事は17日、州内の高速道路で、ストリップクラブなどの性産業を宣伝する、挑発的な広告ポスターの掲示を禁止する法案に署名した。[…] 知事は法案について、「我々には子供たちにこのような写真を目にさせず、州の高速道路を走る権利がある」と説明。また、ドライバーの注意散漫を防ぎ、高速道路の安全を維持する効果も期待出来るとしている。

こんなどーでもいい記事をどうして載せたかというと、このホールデン知事ってのがわたしの高校の先輩で懐かしかったから。もちろん知事はわたしと全然年代が違うけど、同級生に同じホールデン一族の人もいたっけ。わたしが高校卒業した時、ホールデンは州の出納長だったけど、いつの間にか知事になってたんだ。 Read the rest of this entry »

ミーガン法反対の困難

2004年6月18日 - 6:38 AM by admin

FemTumYumのtummygirl (tumg)さんから、ミーガン法についてコメント。

ミーガン法、あるいは広く性暴力抑止(性暴力そのものよりも)をめぐる議論は、ポルノと同じくらい居心地が悪い。
性暴力そのものを黙殺する声、開き直る声が、政治家の公的発言からさえ聞こえてくる日本の現状で、国家権力による性暴力取り締ま
りの一つの形に反対の声を上げることで、結局誰が得をするのだろうか、

つまり、ミーガン法そのものに問題があるのは確かだけれど、かといって性暴力を社会の大きな部分が容認している現在、性暴力取り締まり(のマズい例)だけに文句をつけていては、結局現状を放置してしまうのではないか、という懸念。確かに、ミーガン法を葬り去ることで別のちゃんとした対策が生まれるわけじゃないしね。その辺り、フェミ内部でも難しくて、どこまで国家権力に便乗しても大丈夫なのかという話はとっても複雑だけど、大問題にならないうちに(もうなってるかも)そういう議論をちゃんとやっておく事は必要。 Read the rest of this entry »

スティングがTSの街娼になりきって歌っている

2004年6月15日 - 8:28 AM by admin

最近、スティングの「Tomorrow We’ll See」(1999年のアルバム「Brand New Day」所収)という曲を発見してとっても驚いた。トランスセクシュアルもしくはクロスドレッサーの街娼の立場から歌われる曲で、ステレオタイプ的なところもあるけれど、興味本位なところはなくて、真面目に歌ってる。サビの部分は「わたしを断罪しないで/あなただって状況が違えばわたしだったかも知れないのだから」(大意)という内容で、これをロックスターのスティングが堂々と歌うことは、トランスの活動家が100回演説する以上の影響があるかもしれない。いや、それじゃ本当はいけないんだけど、世の中そんなモノ。 Read the rest of this entry »

B・トンプソン「Mothering Without A Compass」

- 7:04 AM by admin

Becky Thompson著「Mothering Without A Compass: White Mother’s Love, Black Son’s Courage」を読む。著者のトンプソン氏は人種差別問題を専門とするボストン在住の社会学者で、わたしが個人的に尊敬する学者の1人。本書は白人のレズビアン女性であるトンプソンが黒人女性から9歳の息子(もちろん黒人)を育ててくれと託されてから1年間の個人的な経験を綴ったもの。頭の中で学問的に人種差別を理解している彼女にとっても実際に黒人の子どもを育てるとなると難しいもので、さらにレズビアンとしてその子や学校の先生らと向き合うことにも困難が待ち受ける。 Read the rest of this entry »

ラルフ・ネーダーの選挙事務所事情

2004年6月13日 - 5:49 AM by admin

Washington Post (06/13/2004)によると、2000年に「緑の党」候補として米大統領選挙に出馬し、今回も何故か別の党から出馬するらしい消費者活動家ラルフ・ネーダー氏の選挙事務所が、自身が創設した非営利団体の事務所と同じオフィスに同居している事が問題となっている様子。非営利団体は免税の特権を受ける代わりに選挙戦に参加することを禁止されており、もしこの団体がネーダー氏の選挙を支援していたと判断されると、団体・ネーダー候補ともに何らかの罰を受けることになる。 Read the rest of this entry »