社会派の学者たちが創設した「レイチェル・コリー賞」のバカらしさ

2004年12月5日 - 1:21 PM by admin

進歩派の学者たちが集まるとされる団体が今度「レイチェル・コリー賞」を創設したという発表をメールで受ける。レイチェル・コリーというのはワシントン州オリンピア出身の23歳の女性で、国際連帯運動(本家サイトがダウンしているようなので、ひびのさんのページにリンク)に参加中、パレスチナ人の家屋を守るためイスラエル軍のブルドーザの前に立ちはだかり、轢き殺された。その時コリーさんは光沢性のあるオレンジのベストを身につけておりメガホンでイスラエル兵に破壊をやめるよう呼びかけていたようであり、運転手に気付かれずに事故死したということは有り得ない(つまり、殺害は意図的であった)と目撃者は証言している。 Read the rest of this entry »

わたしの頭も「あめりかん」に浸食されたらしいという話

2004年12月4日 - 7:07 PM by admin

南アフリカ共和国のケープ・タイムズ紙などの報道より、インターセックスの子どもに対して本人の意志に関係なく行われる性器矯正手術を規制するための法案を南アフリカ人権委員会が検討中。南アフリカ人権委員会のページを見たところ、さすが「人権」というものを国民が血を流して勝ち取った歴史の近い国だけあって、人権委員会の権限はかなり強そうだ。 Read the rest of this entry »

社会運動が国家を手懐けて誘導するために必要な自覚

2004年11月25日 - 3:42 PM by admin

うちのサーバ、相変わらずトラックバックを受け取れない悲しい状況なんだけれど、最近ブログを開設したばかりのひびのまことさんが早速過去のわたしの記事にコメントしてくださったので、その話題について。ちなみに、ひびのさんのコメント自体はひびのさんとわたしが共に参加しているジェンダー&セクシュアリティMLというところで既に元になった投稿を読んでいたのだけれど、その当時サボッて返事してなかったので、以下は新しく書いたものです。 Read the rest of this entry »

「性労働者のためのクリニック」をめぐる論争

- 1:22 AM by admin

わたしの知り合いがいろいろ関わっていてというか、実情を知りすぎていてあんまり気軽に書けないけれど、今回取り上げるのはサンフランシスコにある「性労働者のための無料クリニック」における内紛について。表面的なあらましは The San Francisco Chronicle の記事に書かれているけれど、その背景も含めてまず紹介する。ただし、関係者の実名はわたしの知り合いや仲間だったり、危ない方面の関係者だと言われてたりするので勘弁してください。 Read the rest of this entry »

同性婚バックラッシュ/民主党内革命の希望

2004年11月23日 - 11:16 AM by admin

今月2日の大統領選挙からもう3週間になる。大統領・上院・下院・州知事の全ての選挙で共和党が勝利したばかりか11州で同性婚禁止の憲法修正案が成立するなどあまりに悲惨な結果を受けて落ち込んでいたわけではないけれど、LGBT系コンファレンスに参加するため旅行したり久しぶりにポートランドを訪れた友人をもてなしたりしているうちにしばらく時間が取れなかった。あれだけケリーを応援してきた以上は何か書かないといけないなと思いつつ、今さら何だという感じもするけれど、コンファレンスの話も絡めて、取りあえず何か書いておこうと思う。 Read the rest of this entry »

ケリー政権閣僚予想(というか大半は個人的な希望だったり)

2004年10月29日 - 4:35 PM by admin

ちょっと気が早いけれど、10月24日付けのロイター通信に同種の記事があったので、さまざまな噂や個人的な憶測をまとめてジョン・ケリー上院議員が大統領に当選した場合の閣僚を予想してみたい。ただし、わたしの場合「予想」というより「希望」の部分も大きいかもしれないけど。 Read the rest of this entry »

はじめて効率的に機能している米「左派連合」と、ケリーが語る「希望」

- 4:35 PM by admin

Daily Kos 経由で知った LA Weekly 誌の編集者・コラムニストである Harold Meyerson 氏の最新コラム「ザ・ツナミ」が素晴らしい。ツナミというのはもちろん「津波」のことだけれど、彼が「ツナミ」と表現しているのは今回の大統領選挙でケリー議員を当選させるべく久々に歯車が噛み合うようになったリベラル陣営の大連合のことだ。先週、今回の大統領選挙における最激戦区であるフロリダ州とオハイオ州の現場を見て回った Meyerson 氏は、興奮した口調でその様子を伝える。 Read the rest of this entry »

同性愛者は「名誉白人」の立場を目指すのか?

2004年10月28日 - 3:50 PM by admin

前回のわたしのエントリに、早速 HODGE さんからコメントをいただきました。ありがとうございます。でも、それを読んでも HODGE さんが tummygirl さんの発言をよく理解していないのと同じように、わたしの発言についてもよく理解されていないように感じます。というのも、わたしが書いた

また、同性に性的な魅力を感じること自体は「選択した覚えない」体験であったとしても、実際に同性とセックスするかどうかは「選択可能」な「行為」に違いない。

に対する「反論」として、HODGE さんは、

もちろん「実際にセックスをするかどうかは」選択です。しかし、僕が言っているのは、実際にセックスをするかどうかは問題ではなく、同性に「欲望」を感じること、それ自体が「非決定」、すなわち「選択をしていない」ということです。

と述べられていますが、わたしにはどこが反論なんだか全然わかりません。わたしが「性的な魅力を感じることは『選択した覚えがない』ものだが、実際にセックスするかどうかは『選択』である」というのに対し、HODGE さんは「実際にセックスをするかどうかは『選択』だが、同性に欲望を感じる事は『選択してはいない』」と言っておられるのですが、これらの発言は順序が逆になっているだけで全く同じことを言っているように思います。それが反論だと言われても、一体わたしの主張のどの部分に反論しているのか不思議に感じます。
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性的指向というレトリックと「性の序列化」

2004年10月27日 - 6:33 AM by admin

前回 tummygirl さんのちょっと古いエントリーにコメントさせてもらったけれど(その際は、文意を少し読み違えた部分があったようでごめんなさい)、そうしているうちに tummygirl さんと HODGE さんとのあいだでちょっと面白い議論が起きているのでよその議論にちょっとだけ割り行ってみます。議論の流れは、ここからはじまってそれへの反論、そして再反論その1その2再々反論再々々反論といったところ。 Read the rest of this entry »

「人種同一性障害」とわたしの身勝手な論理

2004年10月26日 - 1:05 PM by admin

ちょっと前の話だけど、tummygirl さんが以前取り上げていた「人種的違和」というテーマについて、きちんと書いておかなくちゃいけないなと思いつつ、やっぱり面倒くさいのとわたしが達した結論があまりに身勝手なので後回しにしてきたわけだけど、あんまり後回しにし続けると永遠に書けないような気がするのでとりあえず何か書くことにする。 Read the rest of this entry »