Pages: Prev 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ...26 27 28 Next

橋本努氏の「売春業のライセンス化」論は、承認も社会的包摂ももたらさない

2/24/2011 - 4:40 am by macska

ここのところ記事を書かせてもらっている「シノドスジャーナル」の執筆者の一人でもあり、わたしと守備範囲がかなりかぶっている(経済学よりの社会思想)橋本努さん(北海道大学大学院経済学研究科准教授)が、新著『自由の社会学』に関連して、「気鋭の社会学者が提案する『売春業のライセンス化』と『自由な社会』とは?」と題するインタビューを受けている。『自由の社会学』そのものは読んでいないのだけれど(紀伊國屋書店ビーバートン店でみかけたら買おうと思っている)、このインタビュー記事を読んで気になった点をいくつか。 Read the rest of this entry »

悪徳業者から生まれたカオスなソーシャル・ネットワーク――フレンドスター・フェイスブックに対する、マイスペースの異質さ

2/16/2011 - 6:43 pm by macska

昨年夏にメールマガジン『αシノドス』及びブログ『シノドスジャーナル』に寄稿させてもらった記事「Facebookの普及に見る米国の社会階層性と、『米国=実名文化論』の間違い」が、ふたたび読まれている。ベン・メズリック著『facebook』などを参考にしつつ、世界最大のソーシャルネットワークサービス(SNS) フェイスブックの誕生と初期の発展について、米国社会における階級意識などを通して論じた記事だったが、そのメズリック本を原作とした映画『ソーシャル・ネットワーク』が日本でも一月に封切りされたことをきっかけに、「映画を観る前の予習として」あるいは「映画をより理解するために」として、ブログやツイッターなどでこの記事が紹介されているようだ。映画をきっかけにフェイスブックにアカウントを作った人も多いようで、ようやく日本でもフェイスブックが流行るか、それとも一時の流行で終わるか、注目される。 Read the rest of this entry »

ジュリアン・アサンジ性犯罪容疑に関連したよくある疑問・異論への応答

2/10/2011 - 2:51 am by macska

ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジにかけられている性犯罪容疑について、過去二回の記事(αシノドス初出「ウィキリークスのジュリアン・アサンジ逮捕をめぐる流言、そして「強姦」と「『強姦』」のあいだ」、週刊SPA!初出「 スピン・コントロールとしてのアサンジ擁護論」)でも紹介しているように、ジャーナリストの上杉隆・小西克哉・高濱賛各氏、評論家の山形浩生氏ら、そうそうたる人たちが、あろうことか容疑の深刻さを矮小化するような「誤報」を繰り返している。

英語圏でもマイケル・ムーアやナオミ・ウルフをはじめ、リベラルあるいは進歩派とみられている著名な論者がこうした言説を広めているのだが、それに対する批判や反論も活発に起きており、ムーアやウルフはメディアで弁明や釈明を求められた。また、ギズモードのような影響力のあるブログのいくつかは、事実が分かったあときちんと訂正記事を出した。それに対し日本語圏では、ほとんどそうした批判・反論が起きていないし、誤報を出した人や媒体が訂正記事を出す例も見当たらない。

そのためか、わたしが書いた批判を読んだ読者のなかには、わたしの記事の趣旨を理解しなかったり、あれだけそれは誤報だと書いているのに間違った「事実」を提示してくる人もいた。そこで今回のエントリでは、わたしの記事に対する「よくある反応」や、それ以外にもよく聞かれる「性的暴行容疑への異論」に対して、まとめて応答してみたい。 Read the rest of this entry »

スーパーボウルを制したグリーンベイ・パッカーズ――ファンと先住民オナイダ・ネーションが支える市民球団

2/9/2011 - 7:03 pm by macska

先の日曜日に開催された、アメリカンフットボールの一大イベント・スーパーボウルでは、ウィスコンシン州グリーンベイを本拠地とするグリーンベイ・パッカーズがピッツバーグ・スティーラーズを下し、二〇一〇年度シーズンのチャンピオンの座を勝ち取った。アメリカンフットボールは日本ではメジャーなスポーツではないが、よく知られているように米国では四大スポーツ(フットボール、野球、バスケットボール、アイスホッケー)の中でも特に人気が高く、そのチャンピオンを決めるスーパーボウルは、試合だけでなくハーフタイムのエンターテインメントやテレビ中継で放映される広告に至るまで、おそろしいほど注目を集める。 Read the rest of this entry »

スピン・コントロールとしてのアサンジ擁護論(週刊『SPA!』二月八日号掲載)

2/7/2011 - 5:00 pm by macska

以下に掲載するのは、扶桑社・週刊『SPA!』二〇一一年二月八日号(一月二五日発売)の「週刊チキーーダ!」コーナー内において掲載された短いコラムです。文字数制限が厳しいと、どうしても歯切れよく批判するだけの記事になってしまいがちなので、苦労しました。企画・編集で助けてくれた荻上チキさんに感謝します。また、同じテーマでシノドスにより本格的な記事(「ウィキリークスのジュリアン・アサンジ逮捕をめぐる流言、そして「強姦」と「『強姦』」のあいだ」)を寄稿しているので、そちらもご参照ください。 Read the rest of this entry »

再確認:「売春をしている人が、はじめて売春を行った時点での平均年齢は一三歳である」は間違い

12/27/2010 - 3:00 am by macska

メールマガジンα-Synodosおよびシノドスジャーナルに寄稿させていただいた(そしてその後当ブログにも転載した)「『テロ戦争』化しつつある、反『セックス・トラフィッキング=性的人身売買』運動」という記事において、米国の政治論議やメディアなどで広く流布しているある数値について書いた。それは「売春をしている人が、はじめて売春を行った時点での平均年齢は一三歳である」というものであり、同記事中で明快に指摘した通り、事実に反するRead the rest of this entry »

ウィキリークスのジュリアン・アサンジ逮捕をめぐる流言、そして「強姦」と「『強姦』」のあいだ

12/26/2010 - 9:30 pm by macska

二〇一〇年秋頃より米国の軍事・外交文書をインターネットや既存メディアを通して大量に暴露し、世界中の話題をさらったウィキリークスの責任者、ジュリアン・アサンジの英国での逮捕劇については、確かな情報がごく限定的にしか伝えられていないにも関わらず、ウィキリークスやアサンジの行動を支持する側、またそれらを非難する側の双方の論者により、憶測やうわさ話をまじえて、さまざまな意見が交わされている。

この問題に関心を持つ多くの人が知るように、アサンジの逮捕用件は、実のところウィキリークスの活動とはまったく関連がない。英国滞在中のかれに対する逮捕状がスウェーデンで出され、国際刑事警察機構によって国際指名手配されたのち出頭・逮捕、そして保釈された容疑は、二人の女性に対するレイプ、性的暴行、不法な性行為の強要というものだ。 Read the rest of this entry »

「テロ戦争」化しつつある、反「セックス・トラフィッキング=性的人身売買」運動

12/15/2010 - 8:19 pm by macska

リュック・ベッソン製作・脚本、リーアム・ニーソン主演の映画『96時間』(2008年、原題 Taken)は、製作上フランス映画ながら、米国人の多くが抱える不安とファンタジーを体現したアクション・スリラー作品だ。ニーソンが演じる主人公は、十代後半の娘との関係を修繕するために仕事を引退した元CIA特殊工作員。ところがその娘がヨーロッパを旅行中、犯罪組織に誘拐され、性奴隷として地下オークションにかけられてしまう。娘の誘拐を知った主人公は、特殊工作員だったころの人脈とスキルを活用して、犯罪者たちを追跡し、拷問にかけ、殺していった末に、娘を無事取り戻すことに成功する。

はっきりとした勧善懲悪的なプロットに加え、海外旅行中の若い娘の誘拐、そして人身売買という危機、そして圧倒的な暴力によって悪を蹴散らして突き進む正義のヒーローという、いかにもアメリカ的なテーマの数々は、娯楽映画としてはよくできている。しかし、この映画の世界観がフィクションにとどまらず、現実に展開されつつあることを知る人は、あまりいない。 Read the rest of this entry »

ウガンダ「反同性愛」法案と、国際的なセクシュアルマイノリティ運動の可能性

11/25/2010 - 6:53 pm by macska

先進国では同性結婚の制度の導入が広がるなか、同性愛者やその他のセクシュアルマイノリティ(性的少数者)の人権をめぐって昨年末ころから国際的に注目されているのが、アフリカ東部の国ウガンダにおいて提案されている「反同性愛」法案だ。

ウガンダでは既に同性愛は違法とされており、同性愛行為に及んだとされる人たちに対する法的あるいは私刑的な迫害は行われていたが、昨年提案されたこの法案では同性愛に対する最高刑を死刑と規定するなど、過激な内容が深刻な人権侵害にあたるとして国際的な非難を集め、一時的に成立はまぬがれた。しかし今年の選挙によって新たに招集された国会においても議員の大多数がこの法案を支持していると言われており、状況は予断を許さない。 Read the rest of this entry »

「トロッコ問題」という不完全な思考実験、そして宮台真司さんの勘違いとマーク・ハウザーの不正行為

11/14/2010 - 12:01 am by macska

史上空前のトロッコ問題ブーム(当社比)に便乗しての第三弾いきます。というのはもちろん冗談だけれど、「『消極的義務』の倫理――『トロッコ問題』の哲学者フィリパ・フットとその影響」およびその続編「『トロッコ問題』記事への追記――思考実験の功罪、ダブルエフェクト原理、フィリパ・フットの真意」はシノドスのメルマガおよびブログ(シノドスジャーナル)用の原稿として書いていたので、シノドスの記事でとりあげるまでもないネタというか、本筋からあまりに外れてしまう話は書かないでいたので、それを自分のブログだけで書いてしまおうという話。てか、ほんとに内容は大したことないけど。

今回とりあげるのは、ちょうどシノドスメルマガにわたしの最初の記事が掲載されたのとほぼ同時に、社会学者の宮台真司さんが自身のブログに掲載したエントリ二つにおいて「トロッコ問題」に言及していた件。宮台さんは出版前の原稿や対談の自分の発言部分を自分のブログによく掲載していて、日本で出版されている雑誌を読む機会がないわたしにとってはとてもありがたいのだけれど、まずは宮台さんが中森明夫さんと行ったトークイベントにおいて、中森さんが「トロッコ問題」に言及したのを受けての宮台さんの発言。最終稿は『週刊読書人』に掲載されているようです。 Read the rest of this entry »

Pages: Prev 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ...26 27 28 Next