ムーア vs. ブラッドベリ論争に新事実?

2004年6月19日 - 8:16 PM | このエントリーをブックマーク このエントリーを含むはてなブックマーク | Tweet This

マイケル・ムーアの話題作「Fahrenheit 9/11」の公開を前にして、元ネタとなった「Fahrenheit 451」著者の大SF作家レイ・ブラッドベリが不満を言っている、という話があって、そりゃ不満かも知れないけれどブラッドベリほど有名な作家の作品の名前が転用されても仕方がないだろうと思っていたのですが、最新のAPの記事にいくつか新しいディテールが。
ムーアにとって一番マズかったのは、ブラッドベリが6ヶ月も前から何度もドキュメンタリ製作会社に電話していて、その度に「ムーアから直接返事する」と聞かされていたのに先週までその返事が無かったこと。いくら「あなたの作品にインスパイアされて敬意を持って製作しました」と言われても、そこまで後回しにされれば確かにそりゃ怒るでしょ。制作会社の内部の連絡がマズかったのか、ムーアがうっかり後回しにしてしまったのかは不明ですが、そういう意味では、まぁ怒ってしまったのは仕方がない。
でも、怒ってるだけじゃなくて、ムーアを訴える事も検討してるようですね。記事によると、

Bradbury, who is a registered political independent, said he would rather avoid litigation and is “hoping to settle this as two gentlemen, if he’ll shake hands with me and give me back my book and title.”

できれば法廷に持ち込みたくない、タイトルさえ返してくれれば(ムーアが映画のタイトルを変更すれば)和解しても良い、というコトは、タイトルを変えなければ訴えるという事。でも、どう考えても著作権で勝てるわけがないのにねーと思っていたら、こんな事も書いてあった:

Bradbury’s book was made into a 1966 movie directed by Francois Truffaut. A new edition of the book is scheduled for release in eight weeks, Bradbury said, and plans are in the works for a new film version, to be directed by Frank Darabont.

「Fahrenheit 451」の新たな版が8週間後に発売される予定で、さらに新たな映画化の企画も進んでいる、というコトは、つまり不当競争でムーアを訴えるということなんでしょうか? どっちかというとムーアがブラッドベリの作品に便乗していると言うよりは、出版社や映画会社がムーアの映画によって持ち上がった知名度に便乗しているようにしか見えないんですが…

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