スティングがTSの街娼になりきって歌っている

6/15/2004 - 8:28 am | このエントリーをブックマーク このエントリーを含むはてなブックマーク | Tweet This

最近、スティングの「Tomorrow We’ll See」(1999年のアルバム「Brand New Day」所収)という曲を発見してとっても驚いた。トランスセクシュアルもしくはクロスドレッサーの街娼の立場から歌われる曲で、ステレオタイプ的なところもあるけれど、興味本位なところはなくて、真面目に歌ってる。サビの部分は「わたしを断罪しないで/あなただって状況が違えばわたしだったかも知れないのだから」(大意)という内容で、これをロックスターのスティングが堂々と歌うことは、トランスの活動家が100回演説する以上の影響があるかもしれない。いや、それじゃ本当はいけないんだけど、世の中そんなモノ。

TSや売春婦に対する暴力についてもちゃんと歌われていて、「わたしの友人が殺されて彼のドレスが赤く染まった」「警察が死体を運んで行ったけれど、次の日には別の売春婦が同じ場所で働いていた」というリアリスティックな描写。売買春を礼賛するわけでもなくて、また非難するのでもなく、誰だって生きようと必死になっている現場として描かれているのに好感を感じる。フェミニズム業界で売買春について話すと、すぐに「女性への暴力」論と「性意識革命はすばらしい」論の衝突になってしまって、そこが普通の人が生きている生活(というか労働)の現場なんだということが忘れ去られる傾向があるのが困ったところ。

スティングって、あんまり好きじゃなかったのね。確かにハンサムだとは思うけど、かつて彼がリードシンガーをしていたバンド The Police の大ヒット曲「Every Breath You Take」なんて、フラれた相手を追い回して「常に見つめているよ、君は僕のものなんだから」っていうストーカーの歌でしょ?ストーカーという言葉を知る前から「それって気色悪ーい」って思っていて、あとポリスなんてバンドの名前からして趣味悪いし、避けてたの。でも、ラジオで偶然この「Tomorrow We’ll See」って曲を聴いて、最初は「街娼の歌」だと思ってたら内容からTSの歌だという事が分かって、これはスゴいと思って早速アルバムを買ってきちゃった。スティングのアルバム買ったのなんて、生まれてはじめてだ…

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