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「テロ戦争」化しつつある、反「セックス・トラフィッキング=性的人身売買」運動

2010/12/15 水曜日 - 20:19:19 by macska

リュック・ベッソン製作・脚本、リーアム・ニーソン主演の映画『96時間』(2008年、原題 Taken)は、製作上フランス映画ながら、米国人の多くが抱える不安とファンタジーを体現したアクション・スリラー作品だ。ニーソンが演じる主人公は、十代後半の娘との関係を修繕するために仕事を引退した元CIA特殊工作員。ところがその娘がヨーロッパを旅行中、犯罪組織に誘拐され、性奴隷として地下オークションにかけられてしまう。娘の誘拐を知った主人公は、特殊工作員だったころの人脈とスキルを活用して、犯罪者たちを追跡し、拷問にかけ、殺していった末に、娘を無事取り戻すことに成功する。しかし、この映画の世界観がフィクションにとどまらず、現実に展開されつつあることを知る人は、あまりいない。

性労働者支援ネットワークにおける、ソーシャルワーカーと性労働者たちのSNS利用状況格差

2010/06/09 水曜日 - 19:46:26 by macska

前エントリ「Facebookの普及に見る米国の社会階層性と、『米国=実名文化論』の間違い」は今月1日発行のメールマガジンα-Synodos6月1日号に寄稿した文章だったけれども、その後わたしが出席したあるミーティングでたまたま関連した話になったので、前エントリへの追記としてその報告をしておきたい。

わたしが出席したミーティングとは、わたしの住むオレゴン州ポートランド地域でホームレス支援や低所得層向けの医療提供、感染症予防や性暴力やドメスティックバイオレンス(DV)対策など、さまざまな社会支援活動に関わっている人たちが、性産業で働いている人たちに対するサービスやアウトリーチについて話しあうためのもの。これらの団体はそれぞれ別個に活動しているけれども、月に一度集まって情報交換したり共同でワークショップやイベントを開いたりするためのネットワークを作っている。

フェミニズムにおけるポルノグラフィ否定論と肯定論の意外な近さ

2008/06/26 木曜日 - 09:33:27 by macska

先日、反ポルノグラフィ論者で男性問題研究者のロバート・ジェンセン氏(テキサス大学)が、ポルノグラフィと男性性の問題について書いた近著『Getting Off: Pornography and the End of Masculinity』に関連した講演のためポートランドを訪れたので、積極的なポルノ肯定論者とまではいかないものの「反・反ポルノ論」程度にはこの論争にかかわってきたわたしも参加し、じっくり話を聞いてきた。

考えていたよりも事態は進行していた/反売買春系フェミ団体観察記録3

2008/01/27 日曜日 - 13:31:30 by macska

昨日「 反売買春系フェミニスト団体観察記録、パート2」を書いたばかりなのだけれど、そのあとドロップイン・センターに顔を出してみたところ、事態はわたしが思っていたより悪化していた。と同時に、その矛盾に満ちた状況から、米国の最貧困層を救済することの気の遠くなるような困難さを感じたので、連続になるけれども第三弾の報告をしたい。

反売買春系フェミニスト団体観察記録、パート2

2008/01/26 土曜日 - 08:59:09 by macska

先月わたしが見学に行って、政治的・思想的な相違を超えて「これはすごい」と関心してしまった反売買春系フェミニスト団体について続報。わたしは前回のエントリを書いたあとも、週に2回開かれるドロップイン・センター(予約なく来ることができる相談所)をたびたび訪れて、たまにはちょっとお手伝いをしつつ、その様子を見てきた。あと、わたしは実はお茶のコレクターで紅茶やハーブティーを何十種類と持っているので、レイトン教授にならって毎回いくつか香りが良くて体が温まるお茶を持ち込んでドロップイン・センターに来ている人にふるまうことにしている。そうやって参加しながら観察した報告が以下。

街頭買春エントリへの追記:経済学+エスノグラフィーの複合技がこんなにすごいとは

2008/01/14 月曜日 - 00:04:42 by macska

「レヴィット&ヴェンカテッシュの『街頭売春の経済学』報告」への追加パート2。同エントリのコメント欄でcrafty さんから簡単な質問があったのだけれど、それに関連して少し書き足したいことがあったのと、それ以外の部分で追加したいことがあったので、ここに載せておきます。

ラスベガスとネバダ州の売買春についてメモ

2008/01/13 日曜日 - 15:47:35 by macska

前エントリ「レヴィット&ヴェンカテッシュの『街頭売春の経済学』報告」へのはてなブックマークに「ネバダ州のラスベガスとかはどうなっているのだろう」というコメントを見かけた。どうなっているのだろう、の対象が不明瞭なんだけど、エントリの主題は街頭売春についてだから「ネバダ州のラスベガスの街頭売春はどうなっているのだろう」という意味に解釈してみる。で、さらにこれも解釈になるんだけど、なぜネバダ州ラスベガスなのかという部分もよく分からない。まぁ一般のイメージとして、ネバダ州と言えば米国で唯一合法的な売春が認められている州だから、それに関連してのことだと想像してみることにする。間違っていたらごめん。

レヴィット&ヴェンカテッシュの「街頭売春の経済学」報告

2008/01/12 土曜日 - 15:59:23 by macska

『ヤバい経済学』でも紹介された研究においてシカゴの麻薬ギャングのビジネスモデルを分析した経済学者スティーブン・レヴィットとスディール・ヴェンカテッシュのコンビが、こんどは先週開かれた Allied Social Science Associations コンファレンスでシカゴにおける街頭売春の分析を発表した様子。

慰安婦「否定論」の信憑性を高めてしまうVAWW-NET Japan抗議声明

2008/01/03 木曜日 - 16:45:00 by macska

先月、米国に続いて欧州議会においても第二次世界大戦時における日本軍「慰安婦」問題に関する決議が出たが、それを受けての12月15日付けの読売新聞の社説「慰安婦決議 欧州での連鎖反応が心配だ」がけしからんとの抗議声明が VAWW-NET Japan(「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク)から回ってきた。

反売買春系フェミニスト団体を見学して感心したこと

2007/12/18 火曜日 - 13:18:05 by macska

反売買春をかかげる女性団体やフェミニスト団体は昔からあったけれども、1980年代には法学者キャサリン・マッキノンらが中心となってポルノグラフィや性産業を厳しく規制する条例を作るなど法律を使った活動が活発になった。わたしの住むポートランドでも、性産業の撲滅を掲げるフェミニスト団体がいくつか設置された。そのうちの一つの活動を見に行く機会が最近あり、とても驚かされたので、紹介したい。