A Bound Man: Why We Are Excited About Obama and Why He Can’t Win
A Bound Man
著者/訳者:Shelby Steele
出版社:Free Pr( 2007-12-04 )
定価:¥ 2,465
ハードカバー
ISBN-10 : 1416559175
ISBN-13 : 9781416559177
著者のスティールは保守系シンクタンクに所属する黒人政治評論家。かれによれば、米国社会では黒人は成功するために多数派である白人との関係において「挑戦型」もしくは「取り引き型」のどちらかの仮面をかぶらなければならず、結果として個人としての声を奪われていると指摘する。バラック・オバマはその「取り引き型」の政治家として大統領の座に歴史上もっとも接近した黒人だが、スティールはかれを支持する白人有権者たちの心理に「人種差別の過去を決済してしまいたい」という欲望を見出す。オバマはそうした欲望に縛り付けられ、自分の声を挙げられずにいるのだとする。一部露骨なアンチ・リベラルな主張が出てきてわたし的にはひるんでしまうのだけど、保守派黒人論客という立場から見たオバマの分析はとても参考になる。(しかしある白人の知り合いがこの本を読んで「黒人たちはもういい加減差別のことなんて忘れるべきだ」とか言い出したのにはびびった。)
